石破茂 地方創生・国家戦略特別区域担当国務大臣と
講演の仕事でご一緒させていただきました。
石破大臣のスピーチは、正統派スピーチの好例。
実はかねてより
私の研究題材とさせていただいておりました。
その当日は、
同じ舞台上で講演を拝見したからこその発見がありました。
石破大臣の講演の説得力。
客席からは見えないところにあるその秘訣を
前編と後編に分けてお伝えします。
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今回、石破大臣は
「地方から創生する我が国の未来」という演題でお話をなさいました。
講演時間は1時間、
観客はおよそ700人です。
ポイント①
◆◆動かない◆◆
大臣の講演中、私は舞台の横に控えていて
演台の横からスピーチを聞いていました。
客席からは、石破大臣の正面しか見えませんが、
横からは、
演台の下に隠れている腰から下、足なども見えます。
その隠れた部分も注目していたのですが
講演中、石破大臣はまったく動きませんでした。
石破大臣の横にはSPが立っていました。
SPとは、
Security Police(セキュリティポリス)のことで
警視庁のWEBサイトによりますと、
要人を警護する警察官のことです。
警察官の中でも一定の条件を満たし、訓練をうけ、
その中でさらに選ばれた人がSPとなります。
その特殊訓練を受けているSPと同じくらい
大臣は全く動きません。
以前、
ある総理大臣経験者の講演を
同じ角度から拝見したことがあります。
その方は、演台より上、
つまり、客席から見えている部分は、
お手本になるような動きをしていました。
しかし、残念ながら演台の下では
右足に重心がかかったり、左足に重心がかかったり。
動きに落ち着きがありませんでした。
スピーチ上手な方とはいえ、
身体全体を安定させるのは
意識しないと、なかなか難しいものなのです。
今回拝見した石破大臣は、全く動きません。
すばらしい安定感です。
それだけではありません。
左右に身体を揺らすことは全くありませんが
前後には動くのです。
自分が強調したいポイントでは
前に身体を乗り出す。
これぞ、
オバマ米国大統領もやっているという、
リーダーズスピーチに必須の方法です。
私は「スキージャンプ姿勢」と呼んでいます。
オバマ大統領が
「スキージャンプ姿勢」をやっているところは
残念ながら、実際に見たことはありませんが、
今回、石破大臣の見事な前傾姿勢を見て
セオリー通りだと、感動しました!
「スキージャンプ姿勢」については
以前、皆さまにもデモンストレーションをしたことがあります。
『NHK式+心理学
一分で一生の信頼を勝ち取る法』の
出版記念講演会で行いました。
「スキージャンプ姿勢」を
するのと、しないのとでは、
スピーチをした人の迫力が全く違うと大好評でした!
前傾姿勢でいても、
フラフラしないポイントは、
大地を踏みしめるように
足指にギュッと力を入れること。
そこで私はいつも、
五本指ソックスをはくことを
オススメしています。
「スキージャンプ姿勢」を、
恐らく5本指ソックスは履かずに、保っていた石破大臣。
SPのように決して動かない
石破大臣のあの安定感を思うと
体幹を鍛えていらっしゃるのではないかと
想像してしまうほどです。
ちなみに、
前述した出版記念講演会の様子はDVDにもなっています。
ご興味を持たれた方は
ぜひご覧になってみてくださいね。
↓↓
http://www.authenty.co.jp/dvd2/
ポイント②
◆◆目が泳がない◆◆
今回の観客はおよそ700人。
このくらい大勢になると
アイコンタクトを全体に送ろうとするために
焦点を定めることができず、目が泳いでしまう人が多くいます。
しかし、
石破大臣は目が泳いでいませんでした。
下半身同様、とにかく目玉が動かないのです。
アイコンタクトをとるときは、
目玉を動かすのではなく、
顔ごと動かしていました。
目玉だけの小さな動きではなく
顔ごとうなずいたり、顔ごと横を向いたりと
大きくて堂々とした仕草です。
これは、安定した信頼感につながります。
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「動かない」
「目が泳がない」
前編は以上2つのポイントを
お伝えしました。
後編では、
石破大臣の意外なフランクさなど
3つのポイントについてお伝えいたします。
(2015年7月30日配信のメルマガより)
◆◆講演セミナー教材に新しいDVDが加わりました!◆◆
詳しくはこちら↓↓
http://www.authenty.co.jp/dvd2/