【後編】人前で話すことになったら、準備すべきこと

「人前で話すことになったら、準備すべきこと」について、
以前セミナーにも参加してくださったことのある
Sさんからの質問をもとに、
二回に分けてお伝えしています。
いただいた質問をもう一度ご紹介します。

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大規模なイベントのパネルディスカッションに
登壇することになりました。

そうそうたるメンバーの中で、
企業の担当者目線での意見を述べることになります。

初めての経験で、
どのような準備をするか考えているところです。

このような場合の注意すべき点、
話し方、視線、服装等
アドバイスいただけないでしょうか。

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前編では、
まず最初に考えるべきことは
「自分の役割の確認」である、
ということをお伝えしました。

後編は、Sさんからの質問にありました
話し方、視線、服装について
ワンポイントずつになりますがお伝えします。

【話し方】
今回は、パネルディスカッションですから
話す分量のバランス感覚が重要です。
他のパネリストを差し置いて
一人で長々としゃべりすぎてはいけません。
そして、司会が話に割り込めるよう話すことも大切です。

具体的に言うと、一文を長くしないこと。
一つの文章は50文字以内を目安にしてください。
短くまとめることで、伝えたいことが明確になり、
司会者も話の内容を整理しながら
次に進めることができます。

【視線】
下ばかり見ず、視線をあげてアイコンタクトをとるのは
当然のことです。
さらに、アイコンタクトのデリバリーも考慮しましょう。
会場全体と、舞台の上の他のパネリストと
均等に視線を向けることがポイントです。

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出典:https://www.facebook.com/sourikantei/photos/
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話し手がパネリストばかりを見ていると、
聞き手は
「この人は緊張して客席を見る余裕がないのだ」
という印象をうけます。

逆に、
話し手が客席ばかりを見ていると、
「他の人の話を聞いているのかな」と
疑問を持たれます。

これでは、いくら話している内容が素晴らしくても、
説得力がありません。

会場全体と舞台の上、
まんべんなく目を配ることで、
「堂々とした自信のある人」
という印象を与えられます。

【服装】
「第ゼロ印象」を考慮しましょう。
初めて会う時が第一印象なら、
第ゼロ印象はその前の段階です。

大規模なイベントなら、
パンフレットであなたの経歴が顔写真とともに
紹介されていることでしょう。

そうでなくても、
「このパネリストはどんな人物なんだろう」と、
インターネットであなたのプロフィールを
チェックしている人がいるかもしれません。

ですから、
当日の服装や髪形は
プロフィールやパンフレットに掲載されている写真と
同じ服・髪型にすることをおすすめします。
聞き手の前に登場した瞬間、
「あ、あの人だ」と
すぐに分かってもらうためです。

事前に見ていた写真と当日のスタイルが
異なっていたらどうでしょう。

聞き手は、「この人は誰?」と
最初に疑問を抱いてしまいます。
それがノイズとなり、
話の内容がすんなり頭の中に入ってこないのです。

メッセージを相手の心に刻み込むためには、
そうしたノイズはできるだけ取り除きましょう。

【まとめ】
そして最後は、練習あるのみ。

個人コンサルティングのクライアントは
今回のような大舞台の前に
駆け込みでいらっしゃる方も少なくありません。

ある公務員の方は、
職場を代表して地域住民にプロジェクトの説明をするという
プレゼンテーションを命じられました。

そのために、
スピーチコンサルティングに6時間通い、
休みを返上して、ご自宅でも準備なさいました。

その結果、住民からは
「こんなに分かりやすい説明は初めて聞いた」
と大好評でした。
さらに、職場の上司からも
今までにないくらい褒められたそうです。

練習にかける時間は、
プレゼン時間×10倍が目安。
つまり、10分のプレゼンなら
最低100分の練習時間が必要になります。
作戦を立てたうえでの練習で、
確実に結果を出せるようにしましょう。

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以上、前編と後編にわたって、
「人前で話すことになったら、準備すべきこと」
についてお伝えしました。

Sさん、ご質問ありがとうございました。
パネルディスカッションが
うまくいくよう、お祈りいたします。

みなさまもぜひ
ご自分のシチュエーションに当てはめて
参考になさってくださいね。