カリスマ講師・講演家の話し方はどこが違うのか

NHKでアナウンスのお仕事を
させていただいていた頃から、
スピーチコンサルタント・研究者
として活動する現在まで、
おかげさまで様々なところで
講演をさせていただきました。

講演には、
ご自身も話し方の指導をしている方や、
別分野であってもセミナーの講師を
なさっている方も多く参加してくださいます。

「なぜあなたが?」というような
話し方やコミュニケーション本の
ベストセラー著者もいます。

彼らに参加してくださった理由をお尋ねすると
テレビやラジオでのキャスターとしてではない
私の「講師としての話し方」や
「セミナーの進行方法」を
見に来ていらっしゃるとのこと。

「見本にしようと思って」と
おっしゃった方もいらっしゃいます。
教員の世界でいう
研究授業のようなものですね。
ありがたいことです。

そこで今回は、
「講師によくある勘違い」
についてお伝えします。

講師でなくても
リピート客が欲しい方には
参考になる話です。
ぜひ最後までお読みください。

『受講生は自分の話を聞きにきている』

そう思っていらっしゃる講師の方は危険です。
たとえどんないい内容のセミナーでも、
講師の話し方が悪いと
受講生には伝わりません。

「話を聞いていても伝わっていない」
というところが注意すべきポイントです。

話が聴覚として「聞こえて」いるのと、
受講生に話が伝わって「理解している」のは
違うということです。

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「聞いてもらう」が目的になっている危険性
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心理学では、
人前で話す目的の段階を3つに分けています。

第1段階は「情報提供」です。
講演やセミナーの場合、
コンテンツ(内容)をお伝えする段階です。

第2段階は「説得」です。
情報の受け手である受講生が話を理解し、
理解が心に染みていく段階です。
いわゆる「腹落ち」することですね。

第3段階が「行動変容」です。
聞いた情報を理解し、腹落ちし、
その話をもとに
実際に動き出していく段階をいいます。

セミナー講師や講演家の方に
注意していただきたいことは、
『あなたの話は「情報提供」の段階で
終わってしまっていないか?』
ということです。

聞き手が
あなたの話の目的とするように動くこと、
つまり
第3段階の「行動変容」までいって
初めて「伝わった」と言えるのです。

ではどのようにすれば、

第2段階「説得」⇒第3段階「行動変容」
となるのでしょうか?

それは、話に「間」を入れることです。

特に大切なポイントは、
どの情報を提供したあとに
どの程度の長さの「間」をとるかです。

「間」は長さによって
大きく3つに分類されます。

1 ショートの「間」(長さ1、2秒)
2 スタンダードの「間」(長さ3秒以上)
3 ロングの「間」(長さ5秒以上)

これらの「間」を話の中で使い分けるのです。

詳しくは
拙著『最高の話し方』をご覧ください。


https://www.amazon.co.jp/dp/4046019425/

どんなに素晴らしい話の内容でも、
理路整然と話すだけでは伝わりません。
それは聞こえているだけです。
行動変容にまで受講生を導くことができる人が
「カリスマ講師」なのです。

「カリスマ講師」の講座は、
何度もリピートする受講生が現れます。
ファンになってくれるのです。

話の「間」を使いこなせない講師には、
リピートなんてあり得ない話です。

リピート。
ここでピンと来た方もいらっしゃるでしょう。

今回の話は、
セミナー講師や講演家だけではなく、
ビジネスパーソン全般にも共通することです。

ビジネスでも、売り上げを伸ばすには
リピートのお客様をいかに増やすかが
重要ですよね。

あなたから商品を買いたい、
あなたと取引をしたい、
あなたに仕事を任せたいと、
あなたのファンになってもらうことが
ビジネスで結果を出す方法です。

そのために大事なのが
「行動変容にまで導く話し方」

上司・部下・同僚・お客様など、
あなたの話した内容の通りに人が動くことで、
初めて「話したことが伝わった」と言える
ということを肝に銘じてくださいね。

★セミナー講師や講演家も必須の
「間」を使った話し方の理論と
やるべきステップを
2時間で学べます。
https://bit.ly/2IPhOsI

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あとがき
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「昨日のプレゼンもうまくいきました!
 矢野さんのおかげです!!
 ありがとうございます!!」

あるクライアントから嬉しい報告のメールを
いただきました。

プレゼンの後は、会場にいた方ほぼ全員から
声を掛けてもらったとのこと。

「本当に熱いよね。
 他の人に比べて圧倒的に思いが乗っていて
 熱さが伝わってきた」

「俺たちのリーダーだよね」
などなど。

「俺たちのリーダーだよね」
と言ったのは、
今回が初対面の会社経営者だそうです。

「リハーサルの時間が十分に確保できず、
 プレゼンがうまくいくか心配だった」
とのことですが、
初対面の人がこの方のファンになるほど
大成功を収めました。

なぜ準備時間がない中でも結果を出せたか。

それは、
前回お伝えした
「スピーチの神髄」を
この方も理解しているからです。

スピーチの神髄を理解すると、
人前で話すことが楽しくなりますよ。

★フリーアナウンサーや講演家も
参加しているセミナーを収録。
リピート受講生が多く現れる
矢野香の話し方を実際にご覧いただけます。
繰り返し見ることで、学びが定着します。
https://bit.ly/2IPhOsI

2018年5月28日