毎年、年の初めに拝聴するのを
楽しみにしているのが、
トップリーダーの方々の
新年にあたってのスピーチ。
中でもトヨタ自動車株式会社代表取締役社長・
豊田章男氏による
社員への新年メッセージは注目しています。
これまでのブログでも分析結果を
お伝えさせていただきました。
※参考
「2020年おすすめの年頭挨拶は、
やはり日本を代表するこの経営者!」
https://authenty.co.jp/blog/archives/3361
さすが、世界的企業のトップ。
私たちがスピーチをするときに
取り入れたいテクニックが満載です。
今回は、2022年1月7日に行われた
豊田章男氏による社員への新年スピーチから
注目したい点をお伝えします。
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社員をやる気にさせる伝え方とは
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豊田氏の新年メッセージの動画はこちら
「新年を迎えるにあたっての3つのお願い
豊田社長 2022年のメッセージ」
出典: https://www.youtube.com/c/toyotatimes
今年のメッセージは、
「PREP・LP法」と「マジックナンバー3」が
ポイントです。
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「PREP・LP法」とジェスチャーの合わせ技
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「PREP・LP法」とは、
スピーチやプレゼンでよく使われる構成
「PREP法」
(Point結論/Reason理由/
Example例示/Point結論)
をもとに、私が編み出したものです。
Point(結論)
Reason(理由)
Example(例示)
Passion(情熱)
Let’s(誘い)
Please(お願い)
という構成になっており、
PREP法より
話し手の思いがより強く伝わります。
拙著『NHK式+心理学
一分で一生の信頼を勝ち取る法』では、
このPREP・LPのシーンごとの活用方法も
紹介しています。
今回のメッセージ動画でいうと、
12分26秒以降が最後の「LP」にあたります。
豊田氏は、このLPのところで、
だんだんと大きく手を広げていきます。
こうして高揚感を出すことで、
聞き手をやる気にさせる
工夫をしているのです。
このように、
「PREP・LP法」にジェスチャーを
組み合わせると、話し手の思いを
さらに強く伝えることができます。
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マジックナンバー3
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豊田氏は、
トヨタが守るべき3つの柱として
「思想」「技」「所作」
を挙げています。
そしてスピーチの最後には、
タイトルにあるように
社員へ「3つのお願い」を伝えています。
このように、要点を3つにまとめることで、
聞き手に分かりやすく伝えられます。
スピーチやプレゼンでポイントをまとめるときは、
1つ、3つ、または5つが一般的です。
偶数より奇数の方が
人は落ち着くと言われています。
中でも限られた時間でまとめやすいのは、
やはり3つです。
3つなら、聞き手もすべて覚えることができます。
さらに、3つの項目の並べ方にもコツがあります。
拙著
『たった一言で人を動かす 最高の話し方』
でも解説していますので、
参考になさってください。
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社員との距離を縮める4つ目のお願い
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そして、今回の新年メッセージ
社員へ「3つのお願い」は、
これだけでは終わりませんでした!
出典: https://www.youtube.com/c/toyotatimes
日本自動車工業会の会長という
重責も担う企業トップの
人間味あふれるお願い。
会場からは笑い声も聞こえてきて、
場の空気もふっと和らいだように感じました。
3つのお願いとして
「マジックナンバー」を使って伝え、
一度舞台袖に下がる。
その後、再度ステージに登壇し、
4つ目のお願いをする。
その内容は
日本自動車工業会の会長でも、
トヨタの社長でもなく
一人のクルマ好きの人間・
豊田章男としてのお願い。
2分52秒の短いスピーチですが、
スピーチの上級者らしい裏技です。
この
「PREP・LP法とジェスチャーの合わせ技」
「マジックナンバー3」
「社員との距離を縮める4つ目のお願い」
の3つに加えて、
両手をあげて歩きながら話す
彼の定番の非言語スキルももちろん健在です。
2022年、
あなたもいつスピーチやあいさつを
要請されるかわかりません。
社員をやる気にさせる伝え方をしたいときには、
ぜひ豊田氏の伝え方を参考になさってください。
★「何を語るか」の言語表現。
「どう語るか」の非言語表現。
この2つに意図を持ち、
人を動かす話し方を身につけましょう。
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あとがき
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年末年始、あなたはどう過ごしましたか?
私は読みたかった書籍との時間を
取ることができました。
そのなかのある1冊で、
こんな言葉が飛び込んできました。
「リーダーはAuthenticであれ」
Authenticとは、
「本物の」「正真正銘の」という意味。
弊社の『オーセンティ』という名前は、
このAuthenticから取っています。
この言葉は
『シン・君主論
202X年、リーダーのための教科書』
(冨山 和彦、木村 尚敬:著 日経BP)
https://nkbp.jp/3HYckdw
の216ページにありました。
出典:https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/22/S00480/
本書で、著者は
オーセンティックなリーダーは、
威厳が備わっているがゆえに
周囲との距離が生まれる。
けれどリーダーは、
その孤独に耐えなければならない
と述べています。
私も著者の意見に賛成です。
そして、
オーセンティックなリーダーは孤独だからこそ、
スピーチコンサルという立場で
微力ながらサポートできるよう
私も今年も精進いたします!
どうぞよろしくお願いいたします。
★コロナ禍における
世界のトップリーダーのスピーチから、
リーダーとしての伝え方を学びましょう。
『有事をチャンスに変える
リーダーズスピーチ』
https://bit.ly/3rypMhw
2022年1月19日