年度の切り替えのこの時期、
新しい職場に異動したという方、
異動してきた人や新入社員を迎えるという方
も多いでしょう。
新しい人間関係を構築するのに
欠かせないのがあいさつですよね。
こうした
異動期のあいさつやスピーチのコツについて
新聞の取材としてお話いたしました。
紙面には3月14日の
日経産業新聞に掲載されましたが、
「記事を見逃した」という
ご連絡をいただきましたので
内容を一部ご紹介しますね。
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PREP法でコミュニケーションを円滑に
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まず考えたいのが、
あいさつやスピーチの目的です。
ビジネスにおけるスピーチは
「話がうまいね」で終わってしまっては
意味がありません。
何のためにあいさつをするのか、
目的をはっきりとさせることが大事です。
たとえば、
これまでの職場を離れて
他部署へ移るときのあいさつであれば、
「今後も助け合えるよう
つながりを持ちつづけたい」
新しい職場でのあいさつなら、
「新しい業務に早く慣れることができるよう
いろいろと教えてほしい」
といったことが考えられます。
こうした場面に最適な
スピーチの組み立て方は『PREP法』です。
でも紹介していますので
ご存知の方も多いかと思いますが、
改めて説明します。
1『結論(Point)』
2『理由(Reason)』
3『事例(Example)』
4『結論の再確認(Point)』
という順に話をしていく方法です。
たとえば
別の支店に移ることになったときのあいさつ。
PREP法を使うとこのようになります。
P:この○年間で成長することができました。
R:職場の皆さんにご指導いただいたからです。
E:難しいと思われたA社の案件も、
このように助けてもらえたからこそ
うまくいきました。
P:この支店で学んだことを
新しい支店でも生かしていきます。
今後もよろしくお願いします。
ポイントとなるのが、3番目の事例です。
聞き手の共感を得られるような
具体的な失敗談や成功談をいれましょう。
話の長さは、3分以内に収めます。
長々と話す必要はありません。
時間配分はそれぞれ
最初のPに5秒、Rに2~3秒、
最後のPに2~3秒、
残りの時間全部をEにあてます。
一文は50文字以内に。
拙著『最高の話し方』でもご紹介した
一文一息の話し方です。
短く言い切ることで、
思いがより伝わるのです。
業務報告と違ってあいさつは、
あなたという人を周りに分かってもらう
ためのものでもあります。
人柄をにじませるような話し方をすると
聞き手の心に残るあいさつになります。
感情も抑える必要はありません。
なじみのある職場を離れる寂しさや
新しい業務にチャレンジできる喜びを
表情や声の調子、ジェスチャーで
自然体で表現しましょう。
職場でのあいさつやスピーチには、
コミュニケーションを円滑にする以外の
目的もあります。
こちらについては、次回お伝えしますね。
★信頼を勝ち取る
コミュニケーション法をマスターしましょう。
『ビジネスマンのための信頼を勝ち取る
コミュニケーションの法則』
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2019年4月2日