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「言葉のだし取り」していますか?

先日、尊敬する大先輩
元NHKエグゼクティブアナウンサー
村上信夫さんに
興味深い言葉を教えていただきました。

出典:http://murakaminobuo.com/

その言葉とは…「言葉のだし」。

あなたは「言葉のだし」を使っていますか?

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「他人の言葉はダシにはつかえない」
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村上信夫さんは、NHKで35年間
言葉と向き合ってきた経験を生かし、
自分の想いを伝える力や
相手の話を聴き取る力を磨く
「ことば磨き塾」を
東京、大阪、京都、兵庫などで
主催なさっています。

http://murakaminobuo.com/

その「東京ことば磨き塾」にお招きいただき
ゲスト登壇しました。

そこで村上さんからある質問をされました。

それは、
弊社の社名「オーセンティ」の由来について。

オーセンティは、
「本物の」「正真正銘の」といった意味を持つ
オーセンティック(authentic)から
とったものです。
「本物だから信頼される」という
思いを込めた名前です。

そんなことを話すと、
村上さんからすかさずこう突っ込んだ質問が。
「本物とは何だと思う?」

私は少し考えてから、こう答えました。
「『かけた時間』ですね」

そんな私に村上さんは
詩人・長田弘さんの
「言葉のダシのとりかた」という詩を
教えてくださいました。

「言葉のダシのとりかた」が
収録されているのはこちら

『食卓一期一会』(ハルキ文庫)
https://bit.ly/3rbpdvt

村上さんは、ご自身のブログで
このときのやりとりを振り返って、
「時間をかけて『言葉のだし』を取るイメージ」
と述べていらっしゃいます。

https://amba.to/3FQzUb9

詩の全文はここで掲載できませんが、
どんな言葉を選んで、どのように伝えるのか、
その過程をだしの取り方になぞらえた詩です。

だしを取る作業は、
目立たないけれど、料理の大事な土台。
いいだしが味に深みを与えます。
言葉も同じなんですね。

そして、この詩の締めがまた良いのです。

「だが、まちがえてはいけない。
 他人の言葉はダシにはつかえない。
 いつでも自分の
 言葉をつかわねばならない。」

まさにそのとおり!
と大きく頷いてしまいました。
自分が伝えたいことは、
自分の中にしかありません。

実は私のスピーチコンサルティングでは、
私が「だしの素」と
呼んでいるものを作ります。
(商品名ですが…)

クライアントの伝えたいことや
要望をお聞きしながら、
この言葉、このフレーズを入れると
あなたらしい話し方ができるという
言葉のエッセンスです。

大勢の前でのスピーチやプレゼンも、
雑談も、
とっさのアドリブも、
この言葉やフレーズを使って伝えると
その人らしい思いが伝わるという
万能の言葉です。

まさに「だし」ですね。

あなたも
「言葉のだし取り」
を試してみてください。

時間をかけて丁寧に取った
自分ならではの「だし」が、
信頼される話し方の土台なのです。

 

★「何を語るか」の言語表現。
 「どう語るか」の非言語表現。
この2つに意図を持つことで
人を動かす話し方となる。

そんな「NHK式」話し方を
身につけましょう。
https://bit.ly/3lpNqdO


2021年12月2日


プレゼンの格が上がる最後の仕上げ

10月・11月は学会シーズンでした。
毎年この時期は、
学会でのプレゼンテーションのための
トレーニングをされる方がいらっしゃいます。

クライアントのAさんは
4年に一度という大きな国際学会で
演者を務めることになりました。

こうした大きな舞台に立つときには
スピーチそのもののトレーニングだけでなく、
事前にぜひともしていただきたいこと
があります。

最後の仕上げとして、
それをするのとしないのとでは
結果が大違いなのです。
果たして何でしょうか。

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客席に座ってみたか?
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Aさんによると、
この国際学会には国内外から演者が登壇。
会場には、3日間で13万人が訪れるとのこと。

専門職であるAさんはこれまで
本学会での登壇を一つの目標にしながら
キャリアを積んできたそうです。
これはぜひとも成功してほしい大舞台です。
そこで、私はある提案をしました。

それは、
前日のリハーサルに同行させていただくこと。

リハーサルでは、
絶対にチェックすべき
いくつかの要素があります。
その一つ一つをAさんと一緒に
確認していきました。

すると、「想定外」な発見も多く
急遽プレゼンの作戦を
変更することになりました。

リハーサル時にチェックすべき要素のなかでも
大事なことは、
客席から自分がどのように見えるか
把握するということ。

あなたは自分が話す前に
聞き手側の客席に座ってみていますか?

話し手の立場で
これで完璧と思っていても、
実際の会場で聞き手の立場から見てみると
自分のプレゼンの改善点が
浮き彫りになるのです。

ですから、リハーサル時には
客席から動画撮っておくことを
おすすめします。

この最後の仕上げを怠らずに
きちんとすることで、
プレゼンの格が上がるのです。

さて、学会本番終了後、
すぐにAさんから報告が届きました。
「本番を終えた、という充実感があります」
との一言に、ほっと一安心しました。

私もAさんのプレゼンのお手伝いができた
という充実感で満たされました。
ありがとうございます。

「このプレゼンの陰に、矢野香あり」
そう言われることが私のミッションです♪


★人前で話すための正しい知識と
やるべきステップを動画で学べます。
https://bit.ly/2DHnJ2f

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あとがき
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先日、
仕事でアメリカ出張に行ったクライアントから
チョコレートのお土産をいただきました。

開けてみると、一個一個の包みに
感情を表す単語と顔の表情が
デザインされた可愛いチョコレートでした。

例えば、
にっこり笑った顔が描かれた包みには
“happy”という単語が書かれていたり、
サングラスをかけた顔には
“cool”という単語が書かれていたり。

「表情豊かに話すことが大事!」と
お伝えしたのを覚えていらっしゃって
選んでくださったのでした。

そして
街路樹が色づくこの季節にいただいたのは、
葉っぱをかたどったチョコレート。
ロンドンのお土産にいただきました。

葉の種類ごとに微妙に色が違っていて、
紅葉を思わせます。

チョコレートの葉っぱなら散ってしまう
心配もないですし、
しばらく食べずに飾っておこうと
思っていますが。
いつまで我慢できるか?(笑)

世界中で活躍なさるクライアントさんから
送り手の思いが伝わる贈り物をいただき
幸せな気分です。
いつもありがとうございます。


★ビジネスで信頼を勝ち取るカギは
日々のコミュニケーションです。
『ビジネスマンのための信頼を勝ち取る
 コミュニケーションの法則』
https://bit.ly/2Ll5Pqt

2019年12月4日