個別トレーニング&顧問コンサルティング実践者へのインタビュー
公的機関勤務 Aさま
重責のある場でスピーチをする経験もなかった彼女が本番まで1ヶ月もない中で、
なぜ矢野香の個別トレーニングを受けたのか?
お話しを聞きました。
1.上司からいきなり命じられた講演会での登壇
人前で話すことがうまい方は、話したときに聞き手がどう感じるかを素早くキャッチする力があると思うのです。
でも私はそれが苦手なのです。
「皆さんが傷つかないことを話したい、場を盛り上げる話をしたい」と思うがあまり、
人前に立つと頭が真っ白になることがよくあります。
そんな私が有識者の前で講演することを上役から命じられたのです。
私は公的機関に勤めているのですが、年1回行われる講演会があります。
そこで40分ほどスピーチしなければならなくなりました。
この急騰決まったスピーチが、矢野先生の個別トレーニングを受けることになるきっかけになりました。
講演の準備をしたいけれど何をどうしていいかわからない。
準備からスピーチ本番まですべてを教えて欲しいと思いました。
2.「子どもを持つ女性は戦力にならない」と思われたくなかった強い思い
とにかくこの試練を乗り越えることに必死でした。
私はそれまでも「子どもを持つ女性は戦力にならない」と思われたくなかったので必死に働き続けていました。
子供が小さい頃は30分保育園の送り迎えのため定時より早く帰っていたときがありました。
短時間休暇と呼ばれる制度でしたが、戦力と見なされないのは悔しいので当時も一生懸命仕事をしていました。
夜遅くなるときは夜10時まで残業することもありましたし、
子どもをベビーシッターさんに一週間預けたときもありました。
どんな仕事を命じられても「ハードルを越えるぞ、越えるぞ」と自分に言い聞かせてずっと仕事を続けていたのです。
それでも男性の先輩方から「そんなに仕事をやっても無理だから」という声を端々に聞きました。
長時間労働できない代わりに、その分、自分の技術を磨き工夫しながら乗り越えようという気持ちが大きいのです。
でも今回の講演の話を「私はできません」と断れば、誰かに「やっぱり女性はダメなんだよね」と言われてしまう。
それは嫌でした。
私の強い原動力になっているところです。
3.駅前の書店で出会った運命の一冊

この本との出会いがトレーニングを受けるきっかけになりました
矢野さんの本を書店で見て知りました。私は読書好きなのです。
当時はビジネス書を毎日一冊読むのがよいストレス解消になっており、
様々な仕事術の本を拝読していました。
そんな折、平成27年に矢野先生の御本が
書店に並んでいるのを拝見しました。
そこで手に取ったのがきっかけです。
矢野先生が公共放送ご出身と知り、御著書で
「民間放送局に転職したものの雰囲気が合わず退職、再度NHKに採用された」
というエピソードを拝読しました。
この先生なら自治体の求められるものをご存じかもしれないと思い、
ホームページを拝見して個別トレーニングを申し込みました。
4.チャレンジングな仕事を達成した過去の経験
不安はありませんでした。
以前にも、チャレンジングな仕事を達成するために自費負担により営業セミナーで勉強し、うまくいった経験があったからです。
そのときの成功体験として素晴らしい先生に教われば、素人でも何とかなる。
そんな自信が湧いていたからかもしれません。
5.同じ “話す” こととはいえ、「営業」と「スピーチ」は違うのではないか
同じ“話す”こととはいえ、「営業」と「スピーチ」は違うのではないか。
しかも一般向けではなく有識者の前での講演であるので、前回とは違うと思ったからです。
それから矢野先生を選んだ理由として女性であるということが大きかったです。
話す雰囲気や気を遣うところなども参考になるのではと考えていたからです。
男性の熱い話し方というよりもNHKのように落ち着いて話すという雰囲気を望んでおりましたので、
矢野先生しかいらっしゃらないだろうと。
それまでにも、矢野先生以外の著者が書いた話し方の本というのは数々拝見していました。
しかしながら矢野先生はNHKというあらゆる世代、立場の方が見ていらっしゃるような放送局で、
17年間キャスターとしてご活躍されていた方です。
今回のような重責な仕事のスピーチトレーニングにおいては、矢野先生しかいないと直感的に思ったのです。
はじめてお会いしたときは、きれいな方だなと思いました。
ノーブル感というか、この人なら大丈夫と非常に安心感がありました。
6.海外旅行1回分を我慢してでも、やりがいのある仕事を獲得できるのであれば高くはない
矢野先生はすごい先生ですし、マン・ツー・マンの個人コンサルだからと、
おおよその金額のイメージはありました。
それでもやはり清水の舞台から飛び降りるような気持ちでしたよ。
でも『海外旅行1回分を我慢してでも、やりがいのある仕事を獲得できるのであれば高くはない』
と思いましたので申し込みました。
7.正直申し上げると、初日は非常に苦しかったです。
正直申し上げると、初日は非常に苦しかったです。
最初はプレゼンテーション前の「挨拶の練習」から始まりました。
これがとても難しいのです。
スラスラ挨拶もできないし、とにかく先生が「こうしてください」ということができないのです。
初日はプレゼンテーションの本編に入るところまでいかないのではないかと思うくらいでした。
プレゼンテーションは「話しを始める前と挨拶」がとにかく大事なのだそうです。
原稿の読み方についても、普通の文章とは全く違う読み方をご指導いただきました。
宿題もたくさん出ました。
でも本番の日程が決まっていたし、その前に上司に原稿を見せる必要もあったので講演の準備期間が
1カ月を切っていましたのでとにかくやるしかなかったです。
3時間ずつが2回の短期集中トレーニングで指導していただきました。
(※通常の3ヶ月個別トレーニングは2時間×3回です)
初回から2回目までの個別トレーニングの合間には、
先生からご指摘いただいたプレゼンテーション資料のダメなところを自分で修正していました。
パワーポイントや原稿の修正などです。
それまで私は漠然とそれぞれのページを作っていただけでした。
原稿を見て矢野先生は「目次に変わるものを作りなさい」「結論は先にしましょう」「字が小さいのでもっと大きく」
「写真は全面に映し出す」など、こうした方がいいということを優しく教えてくださいました。
そして、『最後の「ご清聴ありがとうございました」のところに、(話すテーマに関する)写真をはめ込んでくださいね』とおっしゃられたのです。
その通りにしてみたところ、最後は鳥肌が立つぐらいの感動がありました。
今までのお役所的なプレゼンテーション資料とは見違える素晴らしいものだったからです。
「矢野先生の教えていただいたとおりにやれば本番は大丈夫」という気持ちが湧き上がりました。
そこで寝言で出てきそうなくらい練習を繰り返しました。
2回目の個別トレーニングはパワーポイントを使いながらの実践指導です。
細かく話し方のチェックを受けました。
2回目の指導を受けた後に自信がついたとまではいかなかったです。
でも矢野先生と一緒に作ったプレゼンテーションの内容ですし、
これでいけるというものができたという安心感がありました。
それは全くなかったです。
もとを取らなきゃ、何とかしなくてはという必死の思いだけです。
やるしかないですから。
矢野先生によると20人ほどの有識者の前でのスピーチは非常に難しいそうなのです。
一人一人の聞き手の顔が見えるのがその理由です。
そんな中、30分のプレゼンを行うのですから相当の準備が必要だと思っていました。
矢野先生の個別トレーニングを申し込んでから本番までのトレーニング期間は3週間ほどです。
先程も言いましたが先生に教わった通りにやれば、本番は大丈夫という気持ちが心底湧いていました。
本番までの2週間ぐらいは、仕事の合間をぬって寝ても覚めても練習です。
昼休みも練習しました。
家に帰ってからも練習して、寝る前にもイメージトレーニングをしました。
8.最初の3分で私の話しにのめりこみ、ぎゅっぎゅっと心をつかんでいるのがわかりました。
大成功です。
最初の3分で私の話しにのめりこみ、ぎゅっぎゅっと心をつかんでいるのがわかりました。
「何だこの人は」という目線が来たのでわかったのです。
聞き手の視線が上がり、ハッとした表情を浮かべていましたから。
退屈していればザワザワしたり、体を動かす人が現れるので何となくわかりますから。
矢野先生に教わっていた「つかみの3分」は聞き手の耳を引きつける効果が大きかったです。
本題に入ってからもその状況は続きました。
興味深いところになりますと、グイっとまた食いついてくる雰囲気がありましたから。
最後の「ご清聴ありがとうございました」の写真を見て、
皆さん「おおーっ!」と感動して終わったという感じです。
実はその写真は聞き手の方たちにとって思い入れのあるものを選んでいたのです。
只私が一方的に話すというものではなく、皆さんが感じたい気持ちというのを引き出すというか、
代弁した写真だったのです。
そのような聞き手の立場に寄り添った話し方をしたこともあり、会場に一体感のようなものが生まれました。
はい。ありました。
「とても素晴らしいお話しでした」「感動しました」「話がとても上手だね」と声をかけてくださる方もいました。後日、上司にもそんな感想を伝えてくださった方がいたようです。
そこで上司が駅前の飲み屋さんで、大盤振る舞いしてくれました(笑)
そして、より大きな舞台でお話をするお仕事が来ました。
9.再びやってきた大きなチャンスステージ
ちょうど1年後に、また矢野先生のご指導を仰ぐことになった理由ですね。
前回大成功したということもあり、今度は私の所属の話ではなくて、
組織全部の話に大きく広がったのです。
民間と一緒になってコラボするというイメージのイベントがあり、そこで代表して話すことになりました。
それはプレゼンテーションではないのでスライドを使いません。
パワーポイントも使いません。
聞き手の対象も違いました。
有識者ではなくて、主婦の方とか家族連れ、恋人同士など様々な方が対象でした。
50~60人くらいいらしたと思います。
前回登壇とは勝手が全く違うと思いまして、
再度矢野先生の個別トレーニングを申し込みました。
10.スピーチには「表の意味」と「裏の意味」がある
「あなたがスピーチをするということの意味について考えてください」
と矢野先生に聞かれました。
「スピーチには表の意味と裏の意味がある」という教えなのです。
今回のスピーチでは何を伝えれば理解を得られるのか。
これが表の意味です。
裏の意味としては聴衆に私自身がどういう印象を持って欲しいのか。
どういうメリットが私にあるのかというものです。
矢野さんの教えの根底に流れるのは聞いた方がどう感じるかというところです。
そして私自身にどのような影響を与えるかという裏の意味も交えています。
ただうまく話せばいいということではないのです。
矢野先生のトレーニングはここが他と違うと思いました。
2度目の個別トレーニングは、話す内容についてのご指導が多かったですね。
11.スピーチの成功が希望部署への異動につながった理由
「話のテーマに興味を持った」「非常に面白かった」というのがすごく多かったですね。
アンケートをとったのですが、人気投票で1位になりました。
初日が終わった翌日、ものすごくお礼の電話が職場にかかってきたそうなのです。
主催者の方も大喜びして感動していたというお話をいただきました。
私の事務所ではなく、お礼の電話がくるなんて本当に驚きました。
そのスピーチが決め手になったと思うのですが、次の人事異動で希望部署に異動になりました。
「とうとうやった!!」と思えました。
12.駆け込んできた人をすぐに助ける瞬発力がすごいです。
矢野先生はNHKでキャスターをやってらっしゃっただけにすごく頭の回転が速いです。
その場、その場でズバズバ指導されるので驚きました。
「次のときまでに考えておくわ」というタイムラグは一切ないのです。
瞬発力がすごいですね。駆け込んできた人をすぐに助けるところ。
その瞬発力はキャスター時代の生放送のご経験からきていると後でお聞きした話です。
矢野先生は圧倒的な知性と教養があります。
何かにつけて、そつがないです。
とにかく失敗をしないという安心感がありました。
私と矢野先生は同じ子供がいる身としていろいろとそれが不利益と見られる、見られがちというところもあるのです。
でもそこを乗り越えて、皆さんの前で実力を示すことができる。存在感を出せる。
そんなところが非常にうれしかったですし、今回の大きな成果でした。
もう圧倒されますよ。
高いレベルで聞き手にわかりやすく、腑に落ちていただける話し方ができるようになるということでしょうか。
それは言葉の比喩力でもありますし、話の全体の構成にも及びます。
例えば、主催者を持ち上げる発言をするとかね。
何か矢野先生には全体の場が見えているような感じなのです。
ここだけこう話せばいいというものではなく、その場を、自分の望む方向に持っていけるというのでしょうか。
そういったご指導の技術が素晴らしいなと思いました。
それに先生は、勉強家だなとすごく感じます。
先生のお仕事場に多くの本を積み上げてあるのを拝見したことがありました。
「ああ、これは」と納得しました。
語彙力も素晴らしいですし、一言でまとめる力というのは素晴らしいなと。
私も真似したいと思っていながら、やはりプロのレベルなのだなと感じていますね。
自分の次の課題はその語彙力だなと気付きました。
おそらく矢野先生は私よりお若いと思いますが全然違う人間に見えると言いますか、
求められている高さが多分違ったのだろうという感じは受けます。
ないですね(笑)
強いて言えばですが、プレゼンテーションも成功したけれども、そこで一旦終わった感じというのを受けていたのです。
先生の個人レッスンだからうまくいったのではないかという思いがありました。
それは私が矢野先生のセミナーなどで知識を得たのではなく、いきなり実践問題をするような状況でしたので知識が
体系的に身についたという実感がなかったのです。
でもそれは、私が後輩のスピーチ指導したときに勘違いだと気づきました。
スピーチがあまりうまくなかった職場の後輩を私が教えることになったときに、うまく教えることができました。
そのときに
「あぁ、私にもちゃんと伝わる話し方の論法が身に付いていたのだ」
と分かったのです。
もしもトレーニング後すぐにその身に付いた実感を持てていたとすると、
もっと安心感があったのかなと思います。
でも本当に欲を言えばという程度のものですよ。
13.働く女性や本気でキャリアを積む気持ちのある人におすすめする理由
働く女性におすすめしたいですね。
話し方を磨くことは「子どもを持つ女性は戦力にならない」と言われないようにする賢い成果の出し方だと思います。
それから何か強みが欲しいと思っている方にもおすすめします。
今の時代、プレゼンテーションの能力は必須と言われていますよね。
若手はもう1年目からどんどん仕事を任されています。
ただ、それを指導できる方が今のところあまりいらっしゃらないと思うのです。
そのような理由で、
これから本気でキャリアを積もうとしている若い方にもおすすめします。
例えば職場のちょっとした発表とかもあると思うのです。
必ずしも大きな舞台だけではなくてもいいのではないかと。
そこで結果を出していくと、次はまた、次はまた・・・というチャンスがどんどん巡ってくるはずですから。