人前で話すことに自信がなくなったときの特効薬


先日、ミュージカル
『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』
を見てきました。
ロンドンのオリジナルキャストが来日しての
2年ぶりの日本特別公演です。

 このミュージカルは、
1952年に公開された名作映画『雨に唄えば』
を舞台化したものです。

雨の中で傘をさして
『SINGIN’ IN THE RAIN』を歌う、
あの有名なシーンを
今回の舞台では本物の水を使って演出。
水しぶきが舞う中のダンスに圧倒されました。
おすすめの舞台です♪

私は自分の仕事に対して自信がなくなったとき、
このままでいいのかと迷ったときはいつも、
ミュージカルや舞台、コンサートを見に行きます。

ステージ上のアーティストたちの
一挙手一投足を感じるためです。

私がスピーチコンサルタントとして
皆さんにお伝えしたいことは、
「一挙手一投足に意図をもち話す」
ことの大切さです。

自分の伝えたい思いを、
自分の言葉、自分の身体を使って
表現してほしいのです。
そのためには一挙手一投足
無駄のない表現を目指してほしいのです。

それに近い表現を
ストイックなまでに実践しているのが、
ミュージカルや舞台、コンサートでの
役者だったり、ダンサーだったり、
アーティストだったりするのだと
私は思います。

こう考えるようになったのは、
放送局でアナウンスの仕事をしていたころ、
当時、劇団四季の代表だった浅利慶太氏に
インタビューをしたことがきっかけです。

『ライオンキング』を
初めて日本で公演することになった1998年、
浅利氏に話を伺うとともに、
その練習風景を取材させていただきました。

そこには、
アナウンスの世界とはまた違う視点で
言葉や身体を使った表現について、
「伝える」ということについて、
真剣に考えている人たちがいました。
その情熱と技法に圧倒されました。

映画ももちろんいいのですが、
生の舞台には
やり直しのきかない緊張感があります。

荒い呼吸で上下する肩や波打つ胸、
身体から飛び散る汗。
演者が発するエネルギーを
じかに感じることができます。

その取材以来、私は
自分の表現について迷ったときには
舞台を見に行くようにしているのです。

もし、あなたが人前で話すことに対して
自信を失っていたら、
どう話していいか迷っていたら、
どうぞ彼らプロの舞台を見に行ってください。

そして可能であれば、
パンフレットやバックステージツアーなどで
その舞台裏の練習風景もご覧になってください。

本番のために彼ら彼女らが
プロとして
どれだけの練習と準備をしているか。
そして、
自分が日常でいかに無意識に
言葉を発しているかを感じるはずです。

人前で話すことに自信がなくなったときの特効薬は、
こうしたプロの表現を体感し、
あなたの中の表現欲求を高めることです。
「自分も彼らのように何かを伝えたい」
その思いに火をつけるのです。

私はいつも最後のカーテンコールでは、
胸が詰まる思いで涙が出そうになります。
このわずか数時間のステージのために費やした、
彼らの何年ものキャリアを思うからです。

本公演で主役を演じたアダム・クーパー氏は、
カーテンコールで
笑顔で共演者とともに現れ、
わざと(…だと思います)
雨の降る舞台で滑って転んでおどけていました。

その日の舞台をやり切ったという達成感が
全身からあふれていました。

『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』は、
東京の東急シアターオーブで
4月30日まで上演されています。
可能な方はぜひ見に行ってくださいね。

http://singinintherain.jp/

※写真は主催者より撮影可能といわれたシーンを
撮影しております。

話すうえで最も大事なこと~国谷元キャスターと小泉議員が共通して指摘する条件~


前回、
NHK「クローズアップ現代」のキャスターを
務めた国谷裕子氏の著書
『キャスターという仕事 』(岩波新書)
を紹介しました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4004316367/

今回も、この本を題材にしながら
話すうえで大事なことは何かということ
についてお伝えします。

本書を拝読して興味深かったのは、
国谷氏が
言葉を使う際に大事なこととして、
小泉進次郎衆議院議員と
同じことを言っている点でした。

お二人が
話すうえで最も大事なこととして
あげている条件とは?

それは「熱」です。

国谷氏の著書から引用します。

「前説は自分の言葉で書かないと、
『熱』のようなものが伝わらない。
たとえたどたどしくても、
キャスターが熱をもって話しているかどうかで、
視聴者は関心のないテーマでも
聴いてみよう観てみようという
気持ちになると信じていた。」


出典:http://www.nhk.or.jp/(http://www.nhk.or.jp/gendai/20th/interview_02.html)

(※前説とは番組冒頭のおよそ2分の
キャスターによる挨拶や解説)

一方、小泉議員は
去年11月大学生に向けたスピーチで、
こんなことを言っています。

「私が常に心がけていることは、
自分の話している言葉に、
体温と体重をのせることです。
実際、言葉に体温と体重はありません。」

「だけど必ず、言葉には温度・体温、
それがのります。
そして、受け取る側の感じる重量、
それが必ずあると僕は信じています。」
(出典:http://logmi.jp/188902)


出典:http://logmi.jp/(http://logmi.jp/188902)

国谷氏のいう「熱」。
小泉議員のいう「体温」。

これこそが言葉の力であり、
「正統派スピーチ」
信頼されるための話し方の秘訣です。

あなたのスピーチに「熱」はありますか?
そもそもあなたには
聞き手に伝えたいという思い、
つまり
「熱のおおもと」はあるでしょうか?

この熱源が見つからない限り、
どんなスピーチテクニックを使ったところで
相手に届く話し方はできません。

自分のスピーチに「熱」はあるか?
ぜひこの視点で今一度
ご自身の言葉と向き合ってみてください。

私自身も襟を正す思いで
今一度向き合うつもりです。