名スピーチの条件は、絵本に学べ

息子が私に読ませたいと
図書館からある絵本を借りてきました。

『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』
http://www.amazon.co.jp/dp/4811320670

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題名に「スピーチ」とあるので、
「スピーチコンサルタント」としての私の仕事に、
何か関係があると思ったのでしょう。

この絵本を読み、実際のスピーチを聞いて
ぜひ皆さんに心掛けてほしい
スピーチの極意がありましたので、お伝えいたします。

 

この絵本の元となったスピーチは、
2012年、ブラジルのリオデジャネイロで開かれた
環境と開発に関する国連の会議で行われたものです。

スピーチをしたのは、
南米ウルグアイの当時の大統領、ホセ・ムヒカ氏。
2015年の2月末まで、同国の第40代大統領に就任していました。

まずは実際のスピーチの動画をご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=Q7aJcf_Lexs

youtubeではこの動画が、
2015年7月の時点で37万回以上再生されています。

世界中で37万回以上見られ、
絵本になって出版され、その絵本は図書館に置かれるほど
大切なメッセージを持つ名スピーチです。

私がこのスピーチで印象に残った言葉は、以下の箇所です。
絵本の文章と比較しながらご紹介します。
2つの言葉がほとんど同じであることに注目してください。

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【スピーチ】
みなさんには、水源危機と環境問題が問題源ではないことを
分かってほしいのです。

根本的な問題は、私たちが実行した社会モデルなのです。

そして、改めて見直さなければならないのは
私たちの生活スタイルだということ。

【絵本】
水不足や環境の悪化が、いまある危機の原因ではないのです。

ほんとうの原因は、わたしたちがめざしてきた
しあわせの中身にあるのです。

見直さなければならないのは、
わたしたち自身の生き方なのです。

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【スピーチ】
昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族まで
こんなことを言っています。

「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、
無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。」

これはこの議論にとっても
文化的なキーポイントだと思っています。

この言葉は人間にとって、何が大切かを教えています。

【絵本】
古代の賢人エピクロスやセネカ、そしてアイマラ民族は、
つぎのように言いました。

「貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、
かぎりなく多くを必要とし、もっともっとほしがることである。」

この言葉は人間にとって、何が大切かを教えています。

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いかがですか?

スピーチの言葉が、ほとんどそのままの言葉で
絵本になっています。

一般的に
絵本とは子どもが読んで理解できるような、やさしい言葉で書かれるものです。

つまり、名スピーチの条件とは、
絵本に成り得るくらいシンプルな言葉で、
シンプルなメッセージであることなのです。

特にこのスピーチは、
日本語の字幕を読む限り、難しい言葉を使っていません。

小難しい単語を並べ、難解なメッセージをこねくりまわし、
崇高なスピーチをした気になっていませんか?

この絵本の対象年齢は、小学校の中学年以上です。
あまりやりすぎると幼稚な印象を与えてしまいますので、
スピーチでは、絵本ほど噛み砕いて伝える必要はありませんが、
スピーチで目標とすべき対象年齢は、中学生以上です。

中学生が聞いても理解できるほど
シンプルなメッセージと、わかりやすいスピーチ
心掛けてみてくださいね。

 

 

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