【後編】NG行為! これをやると、ますます緊張する! やってはいけないワースト5

前回より
緊張をコントロールする方法について
お伝えしています。

これまで
「これをやると、ますます緊張する!
やってはいけないワースト5」で
ワースト第5位~2位までをご紹介しました。

今回は、ワースト第3位~1位をお伝えします!

 

【ワースト第3位】間違った深呼吸

「緊張した。リラックスしなきゃ」
とりあえず深呼吸、という方も多いことでしょう。
あなたのその深呼吸は、正しい深呼吸でしょうか?

いま、試しにこれを読みながら
深呼吸をしてみてください。

はいどうぞ。

いま、
「大きく吸って~ 吐いて~」という深呼吸をしたあなた。
残念ながら間違いです。

「吸って、吐いて~」の深呼吸は、
ますます緊張を高めるだけです。
やってはいけません。

なぜならば、
緊張している時の身体は、過呼吸の状態になっているのです。
その上にまた空気を吸い込むと、さらに呼吸が苦しくなります。

緊張を解くための深呼吸は、
「吸って、吐く」ではなくて、
「吐いて、吸う」です。

まずは、吸うことを考えず吐くのです。

「もう息を吐けない!」と思うまで吐き続け、
その後、口を押さえて鼻から息を吸います。

その後は、
自然に息をスーっと口から吐きましょう。
このときは、通常の呼吸でOKです。

この深呼吸により、
新しい空気をたっぷりと肺に入れ込むことができ、緊張が解けます。

 

【ワースト第2位】手を身体の前で重ねる

この場合の手とは、
いわゆるお辞儀をするときの手です。

人前で話すのだから、
「きちんとした姿勢をとらねば」と思い、手を身体の前で重ねる。

 

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これは緊張するためのポーズのようなものです。
やってはいけません。

特に女性に多い例です。
マナーとしてよかれと思っているポーズですが、
このポーズをとると、身体に余計な力が入りますます緊張します。

両手は身体の横に自然に沿わせましょう。
実際におじぎをするときだけ手を身体の前で重ね、
お辞儀が終わったらまた横に戻す。
それで十分に丁寧さは伝わります。

 

【ワースト第1位】「気をつけ!」の姿勢で立つ

これも第2位の「手を身体の前で重ねる」と同じく、
「人前で話すときは姿勢を正しく、背筋を伸ばして、堂々と見せたい」
このように、よかれと思って
「気をつけ!」の姿勢で立ち、話をする方がいます。

しかし、緊張感を緩和させるという観点では、
両足をぴったりとそろえて立ってはいけません。

スピーチトレーニング中、時々悪い例として
私もこの「気をつけ!」の姿勢で話をしてみせることがあります。

そうすると、
心臓がバクバクしてくるし、
手に嫌な汗はかくし、
声は出づらくなるし、
まったくいいことはありません。

緊張しないための立ち方はこうです。

①まず、効き足を一歩前に出します。
②効き足に重心を置きます。
③逆の足は添えるだけで、体重はのせません。

この姿勢は、
自分にとっては緊張を解いてくれ、
聞き手に対しては、
積極的に話しているように見えるという一石二鳥の方法です。
ぜひ試してみてください。

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青森県在住のFさんという読者の方から
うれしい報告をいただきました。

Fさんは医師。
患者や医療スタッフ、学生の前で話を頼まれることが多いそうです。

しかし、いつも緊張してアガッてしまい、
うまく話ができないと感じていました。

なんとか克服しようと、
スピーチに関する本、緊張対策の本を何冊も買い勉強してきました。
しかし、あまり効果を感じなかったそうです。

ところが、拙著
『【NHK式+心理学】一分で一生の信頼を勝ち取る法』の
ノウハウを実践してみたら、

「それまでがウソのように、落ち着いて話すことができました!」
と、喜んで連絡をくださったのです。

この本に記載されている
「NHK式7つのルール」と「5秒沈黙法」を意識し、
効き足を一歩前に出したら、
アガらずに話せたそうです。

おそらくFさんは、
今回までにご紹介した、「やってはいけないワースト5」の
全部をやってしまっていたのでしょう。

そうすると、ますます緊張してしまい
苦手意識がどんどん強くなってしまいます。

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ここで、ワースト5をまとめてみましょう。

ワースト第5位――まったく緊張しない
ワースト第4位――準備不足
ワースト第3位――間違った深呼吸
ワースト第2位――手を身体の前で重ねる
ワースト第1位――「気をつけ!」の姿勢で立つ

緊張感を感じるのは、プレゼンやスピーチのような、
人前で話す場面に限ったことではありません。

初対面の人と話をする時、上司に報告をしにいくときなど
ドキドキ緊張を感じる状況は、日常のさまざまな場面にもあります。

うまく緊張感とタッグを組んで、
あなたが周りの方々と
すばらしい信頼関係を築かれることを願っています。