つれづれ

奇跡の再生を起こした高田明氏の言葉の力

現在開催中の平昌オリンピック。
日本選手の活躍もあり、
連日盛り上がっていますね。

さて、こちらも注目したいのが、
2月23日に開幕を迎えた
サッカーJ1リーグ。

長崎出身の私にとって
今年は特別の思い入れがあります。
というのも、今シーズン、
V・ファーレン長崎が
初めてJ1に昇格したからです。


出典:https://www.facebook.com/nagasaki.yattemyudesk/

今回のV・ファーレン長崎
J1昇格の立役者であり、
長崎出身のカリスマ経営者といえば
ジャパネットたかた創業者の高田明氏。
(「高」は「はしごだか」)

今回は
先日、その高田氏とお話しをしたときに
お聞きした言葉をご紹介します。

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言葉で聞き手を巻き込み、結果を出す
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2016年のシーズン
V・ファーレン長崎は、J2で15位。
しかも、
累積で約3億円もの赤字を抱えるなど、
チームは経営難にも陥っていました。

そんな中、2017年4月に
V・ファーレン長崎の社長に就任し
チームのかじ取りを担ったのが、
高田氏でした。

高田新体制のもと臨んだ
2017年シーズン、
V・ファーレン長崎は一挙に2位に躍進。
J1昇格を決めたのです。

このことについて
「長崎の奇跡」
「奇跡の再生」
と、メディアでは報じられました。

そんな高田氏に
先日お会いすることがありました。

そこで、
どうやってサッカーチームを強くしたのか、
もともと高田社長は
サッカーにも詳しかったのか、
と伺ってみたのです。

すると、高田氏は
あのいつもの口調で笑顔を見せつつ
「私は何もしていませんよ~」
とおっしゃいました。

「ただ、チームにこう伝えただけです」と。

「私は経営のプロ。
 だから、V・ファーレンの
 企業再生は私に任せてください。

 監督と選手のみなさんはサッカーのプロ。
 サッカーの練習と試合に
 集中してください。」

企業、チームの存続を心配しながら
プレイしたのでは、
選手は実力が出せません。

そこで高田氏は
それぞれが自分のやるべきことをやれば
道は開けるということを
簡潔な言葉で伝え、
みんなを安心させたのです。

この言葉に奮起したチームは
これまで以上の能力を発揮し、
J1昇格を成し遂げたのです。

これぞ、
まさに聞き手を巻き込む言葉の力ですね。

高田氏はご自身の著書
『伝えることから始めよう』
で、こう語っています。

「何か他人に伝えるときに大切なのは、
 スキルとマインドそしてミッションだと
 私は思っています。」

詳しくは同書を
お読みになっていただきたいのですが、

マインドとは情熱、
何かを伝えたいという熱い思いのこと。

ミッションとは
なぜ、何のために伝えるのかということ。

スキル、マインド、ミッションが揃って初めて
言葉は力を持ち、人を動かすのです。

今回の高田氏のチームに対する言葉も
この3つが揃っていたからこそ、
選手のやる気を引き出し
J1昇格という結果を生み出したのです。

『伝えることから始めよう』
ぜひお読みになってくださいね。
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さらに、この本の中で
私が共感した部分をご紹介します。

「多くの人に情報を伝達する仕事をする人は、
 先に人間性を磨かないといけない
 と思います。
 それは、非言語の表現に
 人間性が現れてしまうからです。」

「お客さまは、
 極めて冷静に相手を見ています。
 相手の顔や声、語りや身振り手振りなど、
 そのすべてを総合的に受け止めて、
 信頼がおける人物かどうかを
 判断していますよ。」

高田氏が非言語表現をとても
重要視していることが分かります。

伝えるということについて、
深く考えていらっしゃるからこそ、
彼の通販番組は
多くの方に支持されたのでしょうね。

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あとがき
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「新聞記事で見て買うつもりでした。
 矢野先生の本でしたか。」

今回高田さんに
拙著『最高の話し方』
https://www.amazon.co.jp/dp/4046019425/
をお渡ししたところ、いただいた言葉です。

「『間』の本と聞いたので
 読みたかったんですよ」
とのこと。

高田さんも
「間」を大切にしていらっしゃるんですね。

後日お会いしたときには
「矢野先生の本
 移動中に読もうと持ち歩いていますよ~」
と、おっしゃってくださいました。

こうしたちょっとした一言にも
言葉の力を感じました。

 

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バレンタインデーを自己表現を磨くチャンスにするコツ

目移りしそうなほどたくさんのチョコレートが
店頭に並ぶ季節になりました。
2月14日はバレンタインデー。

日本でバレンタインデーが始まった
時期は諸説ありますが、
チョコレートメーカーによる
キャンペーンが次第に広がり、
1970年代には
女性から男性へチョコレートを贈るという
日本独自の行事として定着したようです。

ところが、
今はバレンタインの楽しみ方も
さまざまになってきていますね。

男女問わずお世話になった方に贈ったり、
この時期限定のチョコレートを
自分で買って味わったり。

今回は、そんなバレンタインを
自己表現を磨く好機にしてしまう
コツについてお伝えします。

 

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自己表現は贈り物
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前回のブログでも書いてしまいましたが、
私はチョコレートが大好きです。

ありがたいことにいただく機会も多く、
「どんなチョコレートをくださるか
というのは、その贈り主の自己表現だな」と
いただくたびに思います。

私の名前である「香」という文字が
名前の一部に使われている
和風のチョコレート菓子をくださった方。

かつて私が衣装としていた
青色と白色をつかった
オリジナルパッケージのチョコレートを
オーダーして贈ってくださった方。

矢野の”y”をデザインしてくださいました

私がある覚悟を決めたときに、
その志を応援する気持ちを込めて、
深紅の大きなハートのひと粒チョコレートを
くださった方。

贈ってくださった方の、
そのチョコレートを選んでくださったときの
気持ちを想像すると、
とても嬉しくなります。

そして、先日は
アメリカ帰りの方から
お土産にチョコレートをいただきました。

「チョコレートに関して
 目と舌が肥えている矢野さんには、
 空港には置いてないお土産を」
という言葉の贈り物付き。

さて、
木でできた小箱を開けてみると、
綺麗にならんだ茶色のチョコレートの中に
なにやらピンクと黄色の紐が見えます。

なんだろう?と、その紐を
引っ張ってみると…

「わっ!ネズミ?」

そうです。
紐の先にネズミを象ったチョコレートが
くっついていたのです。

これは初めて拝見しました。
思わず「わっ」と叫んでしまい、
びっくり箱をいただいたような気分。
いたずらっぽく笑う
贈り主の顔が浮かびました。

やはり贈り物は自己表現バトルですね。

「プレゼンはプレゼント。」

これは私が大学で担当している
プレゼンテーション論の
講義で必ず学生に伝えること。

プレゼンテーションをするときは、
プレゼント=贈り物だと思って
見ている人、聞いている人の立場にたって
分かりやすく伝えよう、
という意味です。

これはもちろんその逆も成り立ちます。

「プレゼントはプレゼンテーション。」

つまり、
どんな贈り物(プレゼント)を贈るかは
あなたという贈り主についての
プレゼンなのです。

さて、いよいよ
バレンタインデー。
あなたは誰にどんなチョコレートを贈り、
ご自分をプレゼンしますか?

相手がどんなチョコレートが好きか?
どんなものを喜ぶか?
その視点が大事なのはもちろんですが、

「自分を伝える」という視点も
今年のバレンタインデーには
追加してみてくださいね。

 

★「何を語るか」の言語表現テクニック。
「どのように語るか」の非言語表現テクニック。
この2つに意図を持つことで
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あとがき
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「寒いですね~」
「冷たいですね~」
気温が低い日がこうも続くと、
顔を合わせた方と
そんな挨拶を交わしていませんか?

天気の話は、アイスブレイクができる。

共通項を見つけると、
共感を得ることができる。

五感に関する言葉を使うと、
相手の心が動きやすい。

確かにどれも正解。
しかし、それ以前の問題が
これらの挨拶には含まれているのに
お気づきですか?

このような私の問いかけについて
今熱い討論が繰り広げられています。

場所は私のFBコミュニティ。

スピーチやコミュニケーションについて
みんなで学ぶ会員制のコミュニティです。

今の季節つい口にしそうな
これらの言葉について、
参加してくださっている方々と
みんなで考えています。

あなたはこのことについてどう考えますか?

会員の方からは、
この言葉のそもそもの意味合いに
注目した意見、
会話を続けるという視点からの意見、
こう言われた時の相手の感情を
想像した意見など、
「なるほど!」と私もうなる考察が
述べられています。

私からは
NHKで番組の冒頭挨拶原稿を考えるときに
言われていた三原則をご紹介しました。

挨拶はこうでなければならない。
という唯一無二の絶対的な答えがないのが
自己表現の面白いところであり、
かつ難しいところです。

ちょっとした挨拶について
大の大人が真剣に討論できるというこの場は
とても貴重だと私は思うのです。

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